RC型集水井の特徴
高い安全性
掘削作業は鋼製刃口内で行うため、余掘りが少なく掘削作業に伴う事故の危険性を抑えることができます。
崩壊性地盤でも鋼製刃口を先行させて掘削しますので安全・確実な施工ができます。
耐久性(長寿命)
強度の高いコンクリート製品でW/Cを極力低く抑えて緻密なため中性化の進行を遅らせ劣化に強く耐久性に優れています。土木構造物の長寿命化の観点からも優れた製品となっております。
優れた施工性
セグメントの部材タイプは3種類でこれを少量のボルトで連結するシンプルな構造で施工性が高い工法です。
施工中は鋼製刃口で土留めを行いながらセグメントを下部から組付ける下継工法のため、崩壊性の地盤でも確実に施工を行うことができます。
軟弱地盤に最適
RCセグメントは剛性が高く、また本工法は鋼製刃口を先進させるシールド工法を採用しているため掘削時に地山が自立しない地盤や軟弱地盤にも適用ができます。
土圧に強い
高い強度のコンクリートで部材厚を大きくとっているため断面力が大きく、土圧を受けても変形が少なく座屈しづらくなっています。
またセグメント間の接合も強度の高いボルトを使用しているので非常に強度の高い構造物となっています。50m以上の集水井も設計可能です。
高品質
本製品はシールド工法用のコンクリートセグメントの技術を基礎として開発したコンクリート製の集水井となります。
製造はシールドトンネルの分野で豊富な実績と経験を持つ専門工場で行っておりますので大変品質の高い製品となっております。
地すべり対策工事
集水井工は地すべり対策工事として広く採用されています。RC型集水井はその優れた特徴と実績から全国各地の地すべり地帯にて採用を頂いております。
部材が15cm厚で耐久性にも優れており、酸性地帯での利用実績もございます(耐酸性処理可能)
水源井
水源用の井戸や工場といった産業利用を目的とした利用にも適しています
セグメント
部材 使用数量
(1リング当たり)
寸法(mm) 重さ(参考重量)
A型 3ピース 725kg
B型 2ピース 732kg
K型 1ピース 231kg
合計6ピース 外径3,800mm内径3,500mm 3,870kg
鉄製刃口
部材 使用数量 寸法(mm) 重さ
鋼製刃口 二分割品 外径3,864mm
内径3,840mm
3,265.4kg
(運搬組立用金物含む)
鋼製天蓋(豪雪地用としてRC型天蓋もございます。)
部材 使用数量 寸法(mm) 重さ
鋼製天蓋 (XG24) 二分割品 外径3,900mm 734.4kg
(昇降口付)

弊社のRCセグメントはシールド工法で用いられるセグメントを製造し、その知識及び実績が非常に豊富な専門工場にて製作されています。
厳格な管理のもとに製造・管理が行われておりますのでRCセグメントの品質には万全を期しております。

鉄筋カゴ設置

コンクリート打設

締固め

表面仕上げ

蒸気養生

脱型

完成(製品検査へ)

出荷前検査

出荷

項目 工法の特色
RCセグメント ライナープレート
基本構造 材料 コンクリート製(内径Φ3.5m) 厚 15cm , H=90cm 6分割 鋼材(亜鉛メッキ品) 厚 2.7~4.5mm , H=50cm 7分割
重量 1リング当たり約3.9t(H=90cm) m当たり4.33t 1リング当たり0.3t(H=50cm) m当たり0.7t (バーチカルスティフナー、補強リング含む)
工法 ・部材の組付作業を鋼製刃口内にて行う。部材はクレーン等で吊り下げて下段より順次組付け(逆巻工法の場合)
・「掘削→ジャッキにて鋼製刃口を先進→組付け」一連の作業を繰り返す
・ライナープレートにて土留めを行いながら掘削を行う。分割された部材は井内にて組立てる
耐久性 対土圧強度 1リング組み立て終わると設計断面となるため、偏土圧に対して強度が高く座屈しづらい バーティカルスティフナー及びラテラルストラットは最後に取り付けるため施工中の偏土圧に対する強度は低い
長寿命 部材厚が15㎝あるため腐食や破損に強く耐酸性が高い。強酸性地域には金属露出部分に重防食塗装を施し防食性能のアップも可能 鋼製のため腐食に対しては劣る。ただし溶融亜鉛メッキ加工により耐酸性の強化は可能
施工性 準備工 各部材の重量があるためヤードの確保と搬入路もしくは索道架設が必要となる 各部材は軽量のためヤード及び搬入路の確保は容易であり、あらゆる現場条件に対応可能
安全性 掘削作業 「ジャッキによる刃口沈下」と「掘削」を交互に行うため地山露出を最小化できる 掘削時には地山が露出し、さらに組付のための余掘りを一定程度確保する必要がある
組付作業 組付作業はすべて鋼製刃口内部で実施するため孔壁崩壊に伴う事故リスクが大幅に軽減できる 作業員が露出した地山に向かい作業を行うため崩壊性地盤の場合は事故のリスクが高い
スピード(工期) 組付けに当たり、組付面の整合に多少の時間を要する。ボルト数が少ないため組付自体は早い 総じて軽量で取り扱いが容易であり準備工や施工期間が短い
工法特徴/適する現場 施工箇所の地質・条件が 「崩壊の可能性がある地盤」 「災害発生後の攪拌された状態」 「ボイリング・ヒービングのリスクが高い」 で、施工管理で安全リスクが高い場合はRCセグメント型集水井が適している 施工箇所の地質条件が 「自立する地盤」 「偏土圧が低い」 「活動が安定した地すべり地」 の場合はライナープレート型集水井が適していると言える